導入|「車、そろそろ買い替えたいんだけど…」そんな相談が増えてきた理由
「今の車、あと何年乗れるかな?」
「次に買うならEVのほうがいいんですかね?」
最近、家計相談の場でこういった“カーライフに関する悩み”が増えてきました。
これまでは住宅や教育資金の相談が中心だった方でも、車の買い替えや維持費の話がセットで出てくる──そんなケースが目立ち始めています。
背景には、ガソリン代の高騰や物価上昇、そしてEV(電気自動車)やハイブリッド車の選択肢が一気に増えたことがあります。
SNSやニュースでは「EVのほうが維持費が安い」といった情報も多く、なんとなく「EVにしたほうがいいのかな?」と迷い始める方も少なくありません。
でも、実際には**「EV=得」とは限りません**。
車の使い方や住んでいる地域、家庭のライフスタイルによって、選ぶべき選択肢は大きく変わってくるからです。
この記事では、ファイナンシャルプランナーとして多くのご家庭と向き合ってきた経験から、
EV・ハイブリッド・ガソリン車の保有コストをわかりやすく比較しながら、「家計と車」のバランスの取り方についてお話ししていきます。
2. 車の保有コストとは?基本構造を理解しよう
まず、車にかかるコストを大きく3つに分けてみましょう。
① 購入時にかかる費用
- 車両本体価格
- オプション(ナビ、ETC、ドライブレコーダーなど)
- 初期登録費用(自動車取得税、登録手数料など)
② 維持費(ランニングコスト)
- 燃料代(ガソリン・電気)
- 自動車税・重量税
- 自賠責保険・任意保険
- 車検費用
- 駐車場代
- メンテナンス・修理費(オイル交換、タイヤ交換など)
③ 売却・下取りにかかる費用(または戻り)
- 残価設定型ローン利用時の精算
- リース契約の場合は違約金など
3. ガソリン車・ハイブリッド車・EVを比較してみよう
項目 | ガソリン車 | ハイブリッド車 | EV |
---|---|---|---|
車両価格 | 比較的安い | やや高い | 高め(補助金あり) |
燃料/電気代 | 高め | 中間 | 安め(自宅充電可) |
補助金 | なし | 一部対象 | あり(最大65万円など) |
車検・メンテ費用 | 多め | 中間 | 少なめ(オイル交換不要) |
保険料 | 標準的 | やや高め | 高くなる傾向(修理費高) |
4. 家計目線で見落としがちな「コスト」
EVやHVを選ぶ際、多くの人が燃料代に注目しますが、それ以外の“見えにくい出費”も要注意です。
- 任意保険:EVは修理コストが高く、保険料も割高になることがある
- 駐車場代:都市部では月2〜3万円かかることも
- 充電設備:自宅に充電器を設置する場合、10〜20万円程度の初期費用が発生
- 補助金の条件:自治体によって対象や額に差がある
5. コストだけじゃない。「感情」とのバランスも大切
「車を持つ=お金がかかる」とは言っても、単なる損得だけで割り切れないのがカーライフです。
- 家族との思い出が詰まった車
- 趣味やドライブで心を満たしてくれる時間
- 災害時の避難手段になる安心感
“感情”という目に見えない価値と、“お金”をどうバランスさせるか。 それはFPとしても、人生全体のプランを考える上で避けて通れないテーマです。
6. まとめ|持てるかどうか、ではなく「どう持つか」へ
車は「持つ・持たない」の二択ではなく、「どう持つか」の時代に入っています。
- リースやサブスクという選択肢も
- 長期保有か短期乗換か
- 家計の余裕とのバランス
いま車をどうするか迷っている方は、「車のコストを見える化」してみるところから始めてみてください。
7. お知らせ
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